Iridescent Tenmoku
ジャン・ジレル(Jean Girel、1947~)作
2016年
高6.7cm、口径12.1cm
大阪市立東洋陶磁美術館(Ngiam Thong Kin氏寄贈)
撮影:小林仁
ジャン・ジレル氏は、フランスで唯一の陶芸の人間国宝(メートル・ダールMaître d'Art)に認定されているフランスを代表する陶芸家です。「Iridescent Tenmoku」、すなわち「虹色(玉虫色)の天目」と名づけられた本作は、茶碗の内外に黒釉上に禾目状の斑文が表れ、さらに全体に青や紫などの美しい光彩のグラデーションが生じています。若き頃、中国宋時代のやきものに魅せられたジレル氏は40年以上にわたり独自の天目を探求し、東洋の伝統と西洋の技術・感性が見事に融和した新たな天目を生み出しました。今回、初公開となります。