粉彩花樹文瓶
ふんさい かじゅもん へい景徳鎮窯 清時代・雍正年間(1723~1735)在銘
高:45.0㎝ 径:22.7㎝
細く長い頸と丸く張った胴部とが絶妙なバランスを見せる瓶の器表に、紅白二種の花樹が描かれています。高台際から立ち上がった枝は胴部のふくらみに沿って横へ広がり、あるいは頸の先端へと伸び、まるで生きているかのようです。粉彩とは上絵技法の一種で、磁器の釉表に不透明の白色顔料で文様の下地を描き、その上に再度様々な色の顔料で絵付けをして焼成したものです。清時代の康熙年間(1662~1722)末に、ヨーロッパの無線七宝の技術を応用して考案されました。不透明顔料を用いた微妙な濃淡の描きわけにより、このような繊細な文様表現が可能となりました。